最近、夜間早朝の涼しさが嘘のように日中は蒸し暑いです。ただでさえ暑苦しいのにマスクなんてして歩いていると死にそうになります。

かといってそんなに外に出ずに毎日過ごせるワケでもなく。なんか画期的な色物商品に巡り会えたワケでもなく。そんな私が思いついたマスク対策は、人とすれ違わないような道を歩く、です。飛沫の到達距離が2m と言われているので、要は自分から2m 圏内に人がいなければ問題無いのでは?というね。

まぁそんな話は置いておいて、我が家にまたまた新作 RTA がやってきました。はたまた聞いたことの無いメーカーさんなんですが、写真見る限り結構カッコ良さそう。早速レビューしていきます。今回も【VAPEWORX】さんからのご提供でお送りします。

BP mods Pioneer RTA

というわけで今回は BP mods (BPモッズ) Pioneer RTA (パイオニアRTA)。お値段は¥7,850。お、結構高い。ぱっと見ハイエンドチックな見た目してるんで妥当っぽいっちゃ妥当っぽいかな。

 ところで BP mods って聞いたことないんですけど、どこのメーカーなんでしょうか。軽く調べてはみたんですけど、どこの国のメーカーなのかイマイチ掴めませんでした。この Pioneer RTA がデビュー作なんでしょうかね。

内容物はこんな感じ。

内容物
Pioneer RTA 本体
交換用タンク2個
交換用ドリップチップ(先端部のみ)2個
コイル 2個
510ピン
イモネジ / O リング
超簡易マニュアル

色替え用のドリップチップとタンクが付いているのはいいですね。単純に印象を変えられるだけでなく、予備としても機能するし。

 スペックはこんな感じ。

サイズ 22 mm × 34 mm
タンク容量 3.7 ml
エアフロー ボトムエアフロー
リキッドチャージ トップフィル
ドリップチップ 510

3.7ml もリキッド入ったら申し分ないと思います。22ml の RTA って大抵 2ml 程度しか入らないものが多いのでここはポイント高いです。

外観

ほい、外観です。

 交換パーツを付け替えていない状態ですね。

ドリップチップはピーク材でできているだけでなく、本体上部にはヒートシンクっぽいフィンも着いているので、結構熱を持ちやすい構造なのかな?

 カラーバリエーションは“SS”“DLC Black”の全2色。

パーツ交換で色変えられるし2色あれば十分なんだろうなって思います。そんなことより DLC ってなんだ?

 バラすと、ドリップチップ(2パーツ)、トップキャップ、チムニーパーツ、タンク、デッキ、エアフローリングの全7パーツ構成になっています。

 交換用タンクはブラッククリアとウルテムっぽい黄色。素材は不明ですが、磨りガラスっぽい見た目になっています。

私は基本タンクはクリアガラス派なんですが、まあ正味リキッド残量がしっかり確認できてデザイン的に違和感が無ければどっちでもいいんだけどね。

接続方式はスクリュー式で、チムニーパーツとくっついていました。

 ドリップチップは、金属の接続部と直接口にあたる部分の2パーツ構成になっています。初期セットアップではピーク材のドリップチップがセットされていました。

ドリップチップの口にあたる部分はもう2つ付属していて、それぞれ付属のタンクと同じ材質、同じカラーのものが付属しています。

 トップキャップはよくあるスクリュー式ではなく、突起に沿ってはめ込んで90度回すタイプのやつになっていました。O リングが太めなのでクリアランスは結構キツ目でした。漏れないようにするためには仕方ないんだろうけど、タンク部分とかを持って回すとうっかりタンクの方が回っちゃったーみたいなことが起きそうでちょっと怖いです。

 ちなみにトップキャップ上部には BP mods のロゴマーク?であろう謎のおっさんが刻印されています。

エアフローはボトムに一ヶ所。
6つの小さい穴と幅広の穴の二種類を無段階の選択式になっています。エアフローリングは上側の O リング1本でとまっているだけです。これ下から滲んできたりしないのかな?

 コイツすごいのが、ボトムリングでの調整のほかに、ポジティブピンでも調整ができます。と言うのも、サイドから入ってきたエアーがポジティブピンに空けられた穴を通ってコイルに当たるって言う仕組みになっている訳で。付属のポジティブピンも合わせて、1.5mm、1.2mm、0.8mm の3種類の内径から選択式になっています。

因みに初期セットアップでは 0.8mm のポジティブピンがセットされていました。

 全体的に高級感漂うデザインになっていて、満足感が高いです。が、ドリップチップが真っ直ぐ刺さらないんですよねぇ。多分個体差だとは思うんですけど、トップキャップがフラットなデザインなこともあって違和感がすごい。

見た目を気にする人ならこれだけで使わなくなるくらいには大事なところだと思うので、ここはちゃんとして欲しかったなぁ。

デッキ

気を取り直して、デッキ見ていきましょう。

片側2ポールのちょっと最近見ない形のデッキ。めちゃめちゃ小さく、反対側に謎の壁があるので結構ワイヤーを選びそうなデッキです。

ウェルが結構深いので、コットン量をしっかり確保しないとすぐ漏らしそう。ウェルからチムニーの外側にかけて幅 1mm ほどの溝が掘ってあって、ここからリキッドを供給する形です。

 チムニーの裏側はほぼ平らで、デッキの一番高いところとほぼ同じだけしかスペースが確保されていません。なので基本的に高抵抗で組む前提なんだろうなーと。

これだけ狭いといくら低出力で運用しても熱を持つのは分かり切っているので、ピーク材製のドリップチップやヒートシンクの存在も納得がいきますね。

ビルド

それではビルドしていきます。

今回はカンタル26ゲージ、内径3mm で5巻きの 0.7Ω 手前くらいを狙ってビルド。
チムニーに当たらないようにコイル位置はギリギリまで下げてみます。

にしてもポールと反対側の壁のせいで結構組みにくいな。24 ゲージとかだとワイヤーの固さ的に結構イライラさせられそう。

とりあえずコイルに焼き入れして、通電確認のためにチムニーを取り付けてみたところまさかの通電不良。

 んー、まだコイル位置高かったのかな?

と言うことでもっとギリギリまで下げてみても通電不良。 なぜだ。

 まさかとは思うけどそもそもコイルがデカすぎるとか?んなバカな。

……一応カンタル 26 ゲージ、内径 2.5mm の5巻で組み直してみます。
これでもまだ通電不良のまま。

 えーこれもうどこが接触してんのかわかんねぇ……。と思いながら試しにイモネジをギリギリ閉めてみたら抵抗値ちゃんと読み込みました。

 まさかのイモネジ。いや、マジかー。

普段ネジ穴がバカにならないようにコイルがちゃんと固定されるくらいまでしか閉めないのですが、この Pioneer RTA に関してはマジでギリギリまで閉めないとイモネジの頭がチムニーに接触してしまうみたいです。えー……。

 クラプトンワイヤーどころかちょっと太いワイヤーでも下手したらこのアトマイザーで使えないのでは……。

こんな仕様ならイモネジをもう少し短く作ってくれよ。

 気を取り直して、コットン詰めていきます。
コットンの足を出すところが結構広めに取ってあるので、ウイッキングは気持ち詰め気味で。漏れるのが何より怖いのです。

吸ってみる

それでは吸っていきます。

リキッド入れてトップキャップ絞めたらタンク内に気泡が上がってきてたので、コットン詰め詰めにしないと絶対エアフローから全部漏れますね。

 初期セットアップの 0.8mm のポジティブピンをそのまま使っていますが、ドローの感じはめちゃくちゃ重いです。これは凄くいい。

ただ、エアフローを弄っても変化は感じられませんでした。多分ポジティブピンを変更すればちゃんと効いてくるんだろうと思います。

 味に関しては可もなく不可もなく、って感じですかね。普通に美味しいです。チムニーが狭い分、RTA としては割と濃厚かなと思います。昨今、味の再現度が引くほど高い RBA なんて結構あるので、びっくりするほど美味しい!とまでは行かないかな。

 でも多分コイツは1Ω付近で組んでもちゃんと美味しい気がします。まだ試してはないんですけどね。

 今回はフルーツ系のリキッドを入れてみたんですけど、多分最適解はタバコ系とかスイーツ系のリキッドだと思います。 ちゃんとスイートスポット探せば相当化けそう。

総評

と言うわけで、BP mods Pioneer RTA のご紹介でした。

んー、手放して褒められるアトマイザーかと聞かれればそんなこと無いな、と言うのが私のとりあえずの所感ですかね。

 ドリップチップが真っ直ぐ刺さらない問題は個体差だとしても、最近のアトマイザーにしてはビルドの制限が多いように思います。

ビルド始めたての人が買うにはちょっとハードル高そうだし、かといってすでに色々試している人に向けてお勧めできるか?ってなると、んー……。

いや、まぁ再三言いますけど決して悪いわけではないんです。悪いわけではないんですけど、もう一味アクセントがあればな、って感じなんです。

 ただここまでは機能面に限った話で、少なくとも見た目に惚れて買うのなら損はしないと思います。高級感もありますし、これ1個買ってしまえば着せ替えもできますしね。

あ、あとドローの重さ。コイツのドローの重さは結構貴重だと思います。ここまで重いドローの RTA は私が実際に使ったことのある RTA には無いものでした。

 少なくとも MTL で運用するなら重ければ重い方がいいと思っているので、このドローだけでも使う価値はあるかな、と。

 激重ドローの RTA をお探しの方、カッコいい RTA をお探しの方はご一考あれ。

BP mods Pioneer RTA