今回は BORO タンクのご紹介です。あの AmbtionoMods から Bishop シリーズの BORO タンクが登場したということで、発表直後から結構話題になっていたキット。BORO タンクでもあのクオリティの美味しさを味わえるものなのか?と個人的にも結構気になっていました。

実際に数週間使ってみての個人的な感想は、“美味いしビルドもリキッドチャージも楽だし MTL 党ならこの BORO タンクは買い。ただし注意点あり” です。ところがいざ評判を見てみると、通電しないとか漏れるとか色々問題アリな様子。その辺含めて実際のところどうなのか、見ていってもらえればと思います。

VAPEWORX】さんからご提供いただきました。いつもありがとうございます。

AmbitionMods Bishop3 Cubed RBA

という訳で今回紹介するのが、AmbitionMods (アンビションモッズ) Bishop3 Cubed RBA (ビショップ3 キューブドRBA) 。お値段税込で¥6,500 也。

AmbitionMods から発売された Bishop RTARipley RDTA 。発売されるや否や、瞬く間に一斉を風靡し、日本国内で大流行した最強の RTA 。その名を冠した BORO タンクが登場しました。昨今の BORO デバイス人気を鑑みた結果の商品なんですかね。

MTL 系の覇権アトマイザー Bishop RTA と Ripley RDTA のレビュー記事は下記から。

BORO デバイスってまだまだマイナーなジャンルというか、アトマイザーの部分だけで 1 万円を超えてくるハイエンドが一般的という世界。マスプロダクトの製品が凄く少ないんですよね。そんな中、あの AmbitionMods から Bishop が BORO タンクになってマスプロ価格で登場。これは気になる!!

VAPEWORX さんの Youtube チャンネルでも開封動画が配信されてるので、未視聴の方はよかったら。

内容物はこんな感じ。

  • Bishop3 Cubed RBA 本体
  • 交換用タンク
  • エアフローピン(2 種 × 2 個+ 1 個)
  • イモねじ
  • O リング / シリコンリング類
  • 簡易マニュアル

一応 BORO タンクということで、上級者向けとの判断なのか、ぎりぎりマニュアルと呼べなくもないって感じのカードが付属しています。交換用のポジティブピンは付属していません。

スペックはこんな感じ。

サイズ16.5 x 25.8 x 40 mm
リキッド容量5 ml
リキッドチャージサイドフィル (シリコン弁)
エアフローサイドエアフロー
詳細情報

外観

外観です。

ボトム部分に Bishop シリーズのヒートシンク的なデザインの面影を感じるシンプルなデザイン。こういったメカメカしくシンプルなデザインは結構好きです。かっこいいと思います。

カラーバリエーションはないんですが、付属のタンクに交換することで結構雰囲気変わります。タンクはどちらも PCTG 製で、サイズも同じです。完全に見た目だけなので、ここらへんは好みで変える感じ。

パーツ点数はチムニー、チャンバー、タンク、デッキの 4 種類。

本体上部のローレットを回すことで、チムニーとチャンバー、タンクが取り外せます。洗浄やタンク交換後の組み直しの際に、しっかり閉めないと抵抗値のブレやショートの原因になりかねないので気を付けてください。

リキッドチャージはここから。写真では片側だけ開けていますが、シリコンの弁は固定されている訳ではないので、左右どちらも開きます。完全に取り外して空気の通り道を作りつつリキッドチャージ、なんてことも可能。

エアホールはここ。Bishop シリーズ恒例のピンでエアホールのサイズを調節するタイプです。

反対側にも同じように穴が空いているのですが、ここがこのデザインのミソ。このちょっと窪んだ形状のおかげで、本来 MOD 側に埋まってしまう面でも空気の通り道を確保できているって訳です。まぁそのせいでピンの交換がめちゃくちゃ煩わしいんですけど、その辺はご愛嬌ということで。

エアフローピンは、1.2 mm / 1.6 mm / 2 mm の 3 種類が各 2 個ずつと、完全に閉口しているものが 1 つ付属しています。Bishop RTA や Ripley RDTA 用のエアフローピンとの互換性はありません。

底面はこんな感じ。外周に沿って分割線があるんですが、ここからデッキが分離します。デッキとチャンバーの固定は、シリコンパーツによる摩擦力だけなので、引っ張るだけで抜けます。

中心が 510 のコンタクトピンになっているので、このまま MOD や Ω メーターに取り付けることができます。ビルドまでの手順が少ないのも好印象です。

デッキ

デッキです。これまた Bishop シリーズ恒例の 2 ポストのシングルコイルデッキです。ってまさかこれは……ッ!!

ついに!!ついにッ!!右巻きデッキになってる!!!

Bishop RTA から Ripley RDTA に至るまで、なぜか頑なに左巻きコイル専用デッキを守り続けた AmbitionMods 。彼らも流石に気がついたようです。世の中のビルドツールは右巻きが主体だということを……。この調子で Bishop RTA 用の右巻きデッキとかカスタムパーツ出してくれませんかねぇ。

デッキの形状としては Bishop RTA をそのまま BORO タンクの形状に合わせてトレースした形ですね。ジグポスト兼ウイッグスペースや、左右の過供給時漏れ防止の溝もそのまんま。

因みにチャンバーの内側はこんな感じ。Bishop RTA と比べると若干ですがリキッドホールが大きくなっています。

見てわかる通りそんなに高さがある訳ではないので、太めのワイヤーを使う場合やコイル位置を高くする場合はショートに注意してください。

ビルドしてみる

では早速ビルドしていきます。

レシピはいつも通りのカンタル 26 G を内径 3 mm で 6 ラップ。0.8 Ω 〜 0.9 Ω 付近を目指して組んでます。

コットンは左右のジグポストに乗り切るくらいで、Bishop の時より気持ち多めでセットしました。

後はこのデッキをチャンバーにセットして、MOD に取り付ければ準備完了。……なんですが入らねぇんだなこれが

私の手元にある BORO デバイスは PULSE AIO だけなのですが、ポジピンの出しろと MOD 側のコンタクトピンと干渉します。限界までポジティブピン絞めてみても入りません。後で知ったんですが、この Bishop3 Cubed RBA は高さに若干の個体差があるようで、同じ MOD 使っていても嵌ったり嵌まらなかったりするみたいです。PULSE AIO の詳細は下記から。

慌てて VAPEWORX のパークさんに相談したところ、ポジティブピンを削ることに。

このセットに予備のポジティブピンは付属しません。ポジティブピンを削りすぎて 510 スレッドに埋まってしまった場合、上手く通電しなくなる可能性があります。あくまで自己責任の改造ということで、実際に試す際にはお気を付けください。

しばらく削ってようやくすんなり入るようになったのですが、MOD のドリップチップ側のネジをかなりキツく閉めないと通電不良を起こすようになりました。ネジをしっかりしめてさえいれば抵抗値がブレるようなことも無く、普通に使えているので大した問題じゃないんですけどね。

吸ってみる

では早速テイスティング。

ドローの重さに関しては、さすが Bishop シリーズといったところ。割と重め〜凄く重めくらいのレンジで、秀逸に効いてくれます。

リキッドの再現度合いも素晴らしく、甘さよりも香りや風味を強く出してくれます。Bishop RTA や Riplay RDTA に極近い印象です。タバコ系やお茶系のリキッドみたいな、甘さを感じたくないリキッドとの相性もいい感じ。

で、ここで問題になってくるのがドリップチップ。BORO 系の MOD ってドリップチップが固定の物があったり、MOD 純正のドリップチップも爆煙向けでも MTL 向けでもない普通の筒タイプ多かったりします。

交換できるなら MTL 向けのドリップチップに交換したいところですが、問題は交換できない場合。この場合は、0.6 Ω 程度まで抵抗値を下げた上で、 2 mm 径のエアフローピンを使うかピンを取り外して運用する方がいいのかもしれません。

総評

といった感じで、AmbitionMods から Bishop3 Cubed RBA をご紹介しました。

あの Bishop が BORO デバイスで使えるってことで発表から注目度の高い商品でした。そんな高い期待度当初の期待通りというか今までの Bishop シリーズに極近しいフレーバーの立ち方をしてくれます。

というかこの価格でこのクオリティの BORO タンクが買える世の中になったのが凄いです。今後マスプロダクトの BORO デバイスって増えていくと思うんですけど、これ以降に出てくる BORO タンクの比較対象がコイツになるのが可哀想になってきます。

フレーバーの立ち方は言わずもがななんですが、個人的にはなんといってもデッキが右巻きコイル用になったことがデカいです。今まで、美味しいは美味しいんだけどデッキが左巻き用のせいで使うのを躊躇ってた、っていう私みたいなユーザーも多かったんじゃないでしょうか。無意識に右巻きでコイル作っちゃって絶望する心配はもうありません。最高。

欠点としてはやはり個体差があること。MOD に入らなかった時はどうしたものかと頭を抱えていたものですが、なんとかなってよかった……。でもまぁこればっかりはどうしようもないので、実際にショップで試してみるのが 1 番だと思います。

Twitter とかの反応を見る限り、リキッド漏れや抵抗値ブレの報告を見かけましたが、私の環境では大丈夫でした。すでに数週間ずっと使っていますが、特に漏れるようなことも抵抗値がブレることもありませんでした。

リキッドが漏れはコットン量の問題なので、気持ちコットンの量を増やすとましになります。抵抗値がブレる場合は、MOD のドリップチップ側のネジを強めにしめると解決するかもしれません。

さて、そんなこんなで右巻きになって帰ってきた最強 RTA の BORO タンクバージョン、気になっている方はご一考ください。


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